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【完全保存版】引っ越し魔3人が語る「失敗しない部屋探し」と「内見のコツ」
はじめまして、ライターのひにしと申します。
突然ですが、お部屋探しは好きですか? 私は大好きです。
部屋探し好きが高じて内見のノウハウが蓄積された結果、内見中に不動産会社に「うちで働かない?」とスカウトされた経験が3回あります。
上京や就職で初めての一人暮らしのために部屋を探す人や、何回か引っ越しているけれど内見で何を見たらいいかわからず何となく決めてしてしまう人など、さまざまいるかと思います。
でもぶっちゃけ……、
ですよね。部屋探しが初めての場合や土地勘がないなら、なおさらです。
そこで今回は、都内での引越しが10年で5回以上の引越し魔たちに集まってもらい、部屋探しのチェックポイントやコツ、初めての一人暮らしの場合にまずやるべきことを聞いてきました。
上京などで1日しか部屋探しの時間がない人必見のポイントや、マニアックだけど大事なチェックポイントが飛び出したので、部屋探し経験者にも大いに役立つはず!
って、最初に言っておきますけど、達人たちの役に立つコツが出すぎて、この記事めちゃくちゃ長いです。目次を見て、気になるところを拾い読みしてね!
目次
1. 参加者紹介
何度もの引越しの経験を通して今では部屋探しの大ベテランになった皆さんも、最初はズブの素人! 失敗もあったはずです。ということで、はじめて一人暮らしをした部屋を、失敗談と共に紹介します。
●中村キヨさん(イラストレーター、漫画家)
10年間で10回の引越しを経験する猛者。職業柄アシスタントさんのお部屋探しを手伝うことも多い。最初に住んだ1ルームマンションは「ガラス張りの浴室・トイレ」の部屋。そのスタイリッシュさに惹かれて住み始めたものの、トイレがガラス張りのため友達が来ても用を足せず、かといって部屋がカッコよすぎて、ダサい衝立(ついたて)を置くのだけは嫌だったので早々に引っ越した。また、その物件は収納が0だったため、収納の大事さが身に沁みたそう。気になる物件は常にチェックし、空きが出た瞬間に不動産会社に連絡をするなど、不動産交渉術はもはや玄人。
●のりおさん(ブロガー)
実家の風呂が薪をくべるタイプの古さであったため、はじめての内見では都会の物件がすべて素晴らしく見えてしまい、明らかに相場より高い微妙な物件を選んでしまった経験を持つ。居室とキッチンの仕切りがドアではなく「じゃばら」式のタイプであったため、玄関からの外気を防ぎきれないばかりか、料理の湯気や煙が充満することに気づけなかったことが最大の失敗だったと語る。引っ越した翌日から、次の物件を探し始めるという筋金入りの部屋探しマニア。
●宮脇淳さん(編集者)
上京時に部屋探しに使える日が1日しかなく、鉄筋なのに夜も周りの部屋の音が聞こえるわ、駅まで徒歩25分もかかるわ、明らかに相場より高いわ、新築以外にまったくいいところがない物件で初の一人暮らしを経験。その後、都内各地を転々とし続け、部屋探しマスターとしての腕を上げるだけでなく、地元関西の住宅事情にも精通。約4年間、東京と地方の2拠点生活を経験した。「部屋探しでハズレを引いたことのない奴に、アタリは来ない」と力説する。
●ひにしあい(ライター)
今回の進行役である私。はじめて一人暮らしをした部屋は、全体的にスペックは高いものの壁が薄かったため、夜になると隣の部屋からいびきが聞こえてくる壁の薄さに絶望した。憧れのロフト付き物件だったため「ロフトで寝れば部屋を広く使える」と喜ぶも、温度の高い空気は上に集まることを知らなかったため、クーラーをつけてもロフトは死ぬほど暑く、活用を断念。結局、ロフトは物置になった。自身を「ひにしエステート」と呼び、友人の部屋探しに同行することも。
2. 引越し魔たちの内見チェックポイント
引越し魔たちはお部屋の内見時、どんなポイントを見ているのでしょうか?
実際の募集中物件に行って調査してきました。
内見でのポイントは、物件情報を眺めるだけではわからないポイントをしっかり見ること!
ちなみに、私が重要視するポイントは、「厨二病っぽいマンション名は避ける」です。
シエラフェルルチューラとか、ボナムールフェルマータハイムとか、セ・シボンファーストクオリティヒルズみたいな、住み始めてから説明にちょっと照れちゃう物件名ってありますよね?
さて、ここからが本題!
お部屋探しの達人たちの「部屋探しのコツとチェックポイント」を引き出していきます。
2-1. 気になる人が多い「防音性」のチェックは?
隣家の生活音を気にする人は多いと思いますが、「防音性」のチェックはどうすればいいのでしょうか?
鉄骨造や木造は壁の構造上、ある程度の音は仕方ありません。また、RCと呼ばれる鉄筋コンクリート造でも、必ず防音性が高いとはいえないのが難しいところ。
「壁を叩いて判断しろ」とよく聞くのですが、壁を叩いてもイマイチわからなくないですか?
そうですね。壁に耳を当てるのが、なんだかんだで一番判断できると思います。
壁に耳を当てはじめる参加者たち。明らかに怪しい
部屋によってはエレベーター音の有無などをチェックできるので、シンプルですがこれは基本のテクニックといえそうです。
2-2. 湿気の状況を知るには?
以前むちゃくちゃ湿気が多い部屋に住んでいて、服や家具がカビてしまって本当に大変だったんです。内見では気づけなくって……。
湿気の原因にもなる「結露」については、サッシの横の部分を確認しますね。
サッシの横や周辺の木材にカビや変色が見られたら、結露が発生する可能性が高いと判断します。
ちなみに、ここが不自然に塗りなおされていることもあるので、要チェックですね。
わー! それは初めて知りました! 絶対チェックした方がいい!
壁紙の浮き具合で、湿気をチェックすることもありますね。
窓のすき間や、じゃばら式の窓など、外気が入ってくればくるほど湿気は増すのでそこは見ます。
2-3. 水回りでチェックすべきポイントは?
「シャワーの水圧はチェックしろ!」と、よく聞きますが、水回りで他に見るべきポイントはありますか?
私はトイレの水のたまり方を見ますね。
やたらと水位が上がっている便器があるんですよ。ひたひたになっていると、跳ねやすくなるじゃないですか。この水位は変えられないので、お釣りが嫌な人は避けたほうがいいかな、と。逆に水位が低すぎると、臭いが上がってくるので要注意です。
トイレだったら、便器のタンクのフタを開けて、中をチェックします。
カビの具合で清掃がきちんとされているかが分かります。
2-4. サイズの測り方に意外な盲点がある!?
皆さんはメジャーで部屋のサイズを測っているかと思うんですが、特にしっかり測っておくべき箇所はありますか?
忘れがちなのが、玄関ドアのサイズですね。
でもこんな風に、ただ幅を測るだけだと落とし穴があるんですよ。
えっ? どういうことですか?
例えば、物件によっては、ドアが90度以上開かないことがあります。それに……
こういうちょっとした突起で大物家具が入らないなんてこともあるので、注意が必要ですね。
なるほど! たしかに私も以前ドアノブを外さないと家電が入らないことがあって、それからドアノブがドライバーなどで外せるかチェックするようになりましたね。
2-5. 設備面でチェックすべきポイントは?
靴箱の高さは必ずチェックします。ブーツや長靴が入らないとか、ありがちな話ですよね。
あるあるある!
服をしまう収納が押し入れしかない物件だと、ロング丈の服を折って収納するしかなくなるので、そのあたりもしっかり見ます。
ロング丈の服が折れたさまを表現する2人
コンセントの位置をメモしておくのもポイントですね。あと、床からの高さも重要。
えっ? どういうこと?
例えばこれ、床から少し高い位置にコンセントがありますよね。実際にケーブル差すと、目立つし邪魔になってしまうので、この位置には目隠しのための家具を置く必要があるな〜とか考えます。
コンセントの位置は盲点だった!
エアコンの型番と年式も必ずメモします。古いのと新しいのでは消費電力が大きく変わりますから。
抜け目ない! それも盲点だった!
エアコンの型番。内見時にその場で調べるか、写真を撮っておくとよさそう
自分が使っている携帯の電波が部屋の中のどこにいてもちゃんと入るかは、地味に確認したほうがいいよね。昔はテレビやラジオの電波だったけど、いま東京ではスマホなしの生活はあり得ないですから。
防犯面もしっかり考えたいところなので、郵便受けの形状は、忘れがちですが絶対チェックした方がいいと思います。
ほら、こうやって手がすき間から入っちゃうタイプはできれば避けたいですよね。いとも簡単に個人情報が抜かれちゃいます。
たしかに! しかもそのタイプよくある!
あと私は、虫についても調べることにしていて……
えっ? 虫って?
玄関を出ると、いきなり外になってる部屋ってありますよね。廊下がなかったり壁がなかったり。そういう家に住んでいたときに、照明や窓の明かりに虫が群がって、すごい数の虫の死骸をよけながら暮らした経験があって……。なので、虫の死骸チェックは必ずします。
あと、「変わった設備には気を付けろ!」というのが達人たち共通の意見でした。例えば、やたら窓がデカイとカーテンの規格がなかったり、お風呂が部屋の真ん中にあって湿気の逃げ道がなかったり、とにかく「個性的だな」と思ったら注意すべし!
3. 不動産会社に聞くべき5つの質問
引越し魔の皆さんは、内見時に不動産会社にどんな質問をしているか聞いてみました。目からうろこな内容ばかりなので、みんな絶対に参考にした方がいい!
(質問1)空室期間はどのくらいか?
あまりに空室が続いている場合は家賃交渉の材料になることもあるし、人気がない理由を探るきっかけにもなりますよね。
私、長く空いていた物件を相場よりすごく安く借りられたことがありました! なるほど、そういうことか!
(質問2)回転率はどの程度なのか?
どのくらいの周期で賃貸人が変わっているかも判断のポイントになると思います。あまりにサイクルが早い場合って何かしら問題があることも多いので。
なるほど。それは聞かなきゃ損だわ。
この辺の質問をちゃんとすると、不動産会社にナメられなくなりますね。
(質問3)近隣も含めたクレーム発生状況は?
マンションなど集合住宅の場合、クレームの有無や内容を聞くのは重要ですね。
騒音のクレームが多いとか、ゴミ出しのルールを守らないとか、いろいろとあると思いますが、自分が巻き込まれそうなクレームが発生していたら、「この物件はやめておこう」と判断できますね。
一度も聞いたことなかったけど、今後は絶対聞いてみます。
(質問4)前の住人の退去理由・居住期間は?
前の住人がどういう理由で退去したかは、聞いておくといいと思います。
あとはその人の居住期間ですね。例えば、10年住んでいて退去理由が転勤であった場合は「住みよい部屋なんだな」とわかりますよね。逆に、よからぬ退去理由で、居住期間が短くなっているケースもあるでしょうし。
たしかに! その質問と併せて空室期間とかも聞けば、総合的に判断できそう!
(質問3)近隣住民の家族構成や生活時間は?
私が聞くのは、両隣、上下の階の住人など、近隣の方の家族構成や生活時間について。わかる範囲でいいので教えてもらいます。
それはどうしてですか?
隣室の住人が自分と合わない生活サイクルで暮らしていたり、楽器を鳴らしたり、室内でトレーニングをしたり、あとは社交的な住人だとホームパーティーや家飲みが深夜に及んだりで、騒音によるトラブルは起こりやすいですし……。どんな人が住んでいるのかがわかっていると安心感が全然違うので、聞けるだけ聞きますね。
そうか! 物件情報に載っていないことは、ダメ元でいいから聞いたほうがいいんだ……!
他にも、駅から家までの道のりや飲食店などの周辺環境は、聞くだけでなく、時間の許す限り自分の足で確かめますね。物件を回るときに車で移動することも多いと思うんですけど、あえて歩いてみたり……。
わかる!!!
4. 部屋探し初心者や、上京組が持つといい心構えなど
最後にお聞きしたいのが、部屋探しの初心者や、進学や就職のために上京して部屋探しする人が、まずやった方がいいこと。何かありますか?
住みたい部屋の基準を作っておくことだと思います。
4-1. 住みたい部屋の基準を作っておく
宮脇さんが考える、基準の間取り。玄関を入って奥に長い部屋よりは、幅の広い部屋が理想。さらに、長方形の短辺でベランダの窓にかからない位置にベッドがおけると、部屋を広々と使うことができる
物件検索サイトやアプリでも調べられる情報をよく見て、予算などの現実を考慮した上で、自分の住みたい部屋の基準をできるだけ細かくイメージしておくこと。そうすると、限られた時間でも部屋の選択がしやすくなると思います。
【サイトやアプリで調べられる情報】
●家賃
●間取り
●地域
●駅徒歩
●面積
●設備
●築年数
●建物種別 など
一人暮らしの経験のない親御さんだと家賃の話に偏りそうなので、社会勉強だと思って物件情報を見まくって、知識を蓄えて、できるだけ明確な「住みたい部屋の基準」を作っておくべきですね。
4-2. 最初は「お試し」くらいの軽い気持ちでOK
賃貸物件は「引っ越そうと思えばすぐ引っ越せる」のがいいところなので、「ダメだと思ったらいつでも引っ越せるぞ!」という気持ちで、3カ月はお試し期間くらいの気持ちで臨むのが私のオススメですね。
実際に住み始めると、どういうポイントが自分にとって重要なのかがわかります。
可能なら知り合いに数カ月居候させてもらって、荷物は最低限で来るのがベストだと思います。
4-3. 家賃は2年間のトータルコストで考える
一番気になるのが家賃だと思いますが、家賃だけでなく、敷金礼金、仲介手数料なども含めて2年間のトータルコストで判断すべきですね。明らかにスペックの違う6万と7万の部屋があったとして、6万の部屋が敷・礼が2カ月ずつ、仲介手数料1カ月とすると、2年間でかかる費用はだいたいこうなります。
初期費用が30万で、2年間の家賃が144万なので、トータルで174万です。一方、7万の部屋の敷・礼が1・0で、仲介手数料なしで、フリーレント(※)が1カ月分ついてきたとしたら、こうなります。
(※)フリーレント…入居後一定期間の家賃が無料になるシステムのこと
初期費用が7万で2年間の家賃が168万で、フリーレントで1カ月分無料になったらこっちのほうが安いんですね。しかも7万の部屋の方がハイスペックなのだから断然お得。月の家賃だけでなく、トータルコストを見て判断すべきですね。
4-4. 時間に余裕があれば「予行演習」をすべき!
個人的には自分の実家の近所や土地勘があるところで、一度不動産会社を訪れて部屋探しをしてみることをオススメします。
確かに、初めての不動産会社! しかもそれは知らない土地! って、かなりハードルが高いですね。自分の勝手知ったる土地で予行演習的に部屋探しをしてみると、本番の内見や情報の取捨選択であわてることなく、見るべきところをチェックできるようになるでしょうね。
そうそう、いきなり本番だとあわてちゃうから。
たしかに、皆さんに教えてもらったコツを実践しながら、自分でも理想と現実をしっかり見極めて……というのは、ある程度訓練が必要ですよね。初心者には難易度が高いのかもしれない。
部屋探しに近道なんてない!
小さな失敗が次の部屋探しの先生になる!
家は人生! 自分を映す鏡!
いや、もうおっしゃる通りです。部屋探し好きの私でも勉強になるポイントがてんこ盛りでした! 引っ越し魔の皆さま、ありがとうございました!
……でも正直、物件探しの経験がない人や、経験が浅い人は、なかなか上手くいかないのが現実ですよね。
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ひにしあい+ノオト

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